南道路=日当り良好ってホント?

日当りを重視するならやはり南道路だといわれます。 確かにお日様が一番高いのは南にあるときですし、日差しが強いのは南から南西というのが自然の摂理。
しかしだからといって、建物の中の日当りが、それに必ずしも連動するわけではありません。


都内近郊エリアの現状は?

開口部と採光現在の都内近郊エリアの一戸建て住宅で主流となっているのは三層住宅(3階建て住宅)です。三層住宅は、間口が2~2.5軒(3.6~4.5m)と狭いものが多いため、1階は車庫と玄関、2FにLDK、3Fに2居室というのが一部基本パターンになっています。本来確保したい南側の開口部が広ければ、日当りも良くなるのですが、前述の場合、2階~3階の開口部は1.8~2.4mサッシしか取れないため、図面よりも実際の採光は期待できない場合が多いのです。特に夏季は日が高い(=日差しが鈍角)ため、その傾向が顕著に現れます。また、南向きの良さを感じられるのは主に太陽の位置が低い秋→冬→春で、春~初夏は日が真上になる為、室内まで日差しが入らず暗く感じる場合もあります。
このように南向きでも時期や周辺環境などによっても期待程日当りが良くない場合があります。

方角による日当りの特徴とは?

東向き
朝方の日当たりが良い。午後は室内が暗くなり冬の夜は暗く、寒い。洗濯物は午前中に干すのがおすすめ。
西向き
夕方の日当たりが良い。夏の西日で室内が暑くなり冷房代がかかる。冬の朝は寒いが、夕方から西日が入るため夕方から夜の暖房をあまり使わずに済む。洗濯物は夕方に良く乾く。
南向き
日中の日当たりが良い。昼間照明が不要。しかし、窓の配置によっては夏場室内が暑くなり冷房を多く使うことも。人気のある方角なので価格が高くなる傾向がある。
北向き
日当りは窓の形状や配置によって大きく変わる。夏は涼しいが冬は寒いので暑がりな人におすすめ。北向きバルコニーは洗濯物が乾きにくいため屋上ルーフバルコニーなどがあると良い。家財道具や本などが日焼けしにくいメリットも。

どの方角にもそれぞれメリットデメリットがあることがわかりますね

好みの日当りの物件を見つけるには?

ではどうすれば好みの日当りの物件を見つけることができるのでしょうか

1.開口部の広い物件を探す
方角にこだわらずに開口部の広い物件を探すことです。窓の配置、採光の工夫はとても重要です。最近では方角的にはあまり良いとされている向きではない物件でも、トップライト(天窓)などを利用して日差しを取り入れられる工夫がされている物件も増えています。例えば北向きの窓も一見暗そうで重要視されませんが、反射光やソフトな自然光で、あるとなしとでは室内の明るさがおどろくほど違ってきます。
2.自分の生活スタイルで選ぶ
例えば「午後はほとんど家にいないのであれば朝一番日当りの良い東向きを選ぶ」などというように朝型、夜型など生活スタイルに合わせ、家に一番いる時間に日差しを確保できるように選ぶのもおすすめです。
3.物件の日当りを体感する
これが一番重要です。気に入った物件があれば時間帯を変えて何度か足を運び、実際にその物件の日当りを体感しましょう。物件資料や営業マンの話しだけでは自分の好みの日当りかどうかはわかりませんので実際に体感しておくと安心です。ただ、日当りによってもちろん価格は変わってきてしまいますのでご留意を。

このように自分の好みや予算、生活スタイルなどを総合して最適な住まいを探しましょう。
さらに照明器具や内装にこだわることで室内を明るくすることもできますので、インテリアに工夫をしても良いでしょう。