新築なのに完成品が販売されていると聞くと、「売れ残りではないか」と思われるお客様も多いようです。しかし、一概に売れ残りというイメージを持つのは正しくありません。
建売住宅の2つのタイプ
現在、都心の住宅メーカーでは建売住宅を販売する方法に2極化が進んでおり、大きく分けて下記の2つのタイプがあります。
- 土地の仕入れと同時に販売(イージーオーダーに対応)し、契約・設計打ち合わせ後に建物を施工
- 土地を仕入れて建物を設計・施工し、完全竣工後に販売
2つのタイプの特色
- 1.「土地の仕入れと同時に販売(イージーオーダーに対応)し、契約・設計打ち合わせ後に建物を施工」するタイプの住宅メーカー
- 買主の要望に沿ったイージーオーダー住宅が建築可能である等、メリットも多いのですが、特に初めて家を買う人にはイメージをつかみにくい場合もあり、実際に立ち上がった時点でイメージのズレが生じてしまうこともあります。そのため、主要メーカーはモデルルーム(=ショールーム)を作り、実際の建具や部材を目で見て触れて確かめることにより お客様のイメージを極力組み立てやすくするような工夫をしています。
- 2.「土地を仕入れて建物を設計・施工し、完全竣工後に販売」するタイプの住宅メーカー
- 現物そのものをしっかりと確認することができ、また多棟現場の場合でも全体に統一感を出したデザインが可能になる等の利点があります。会社としては、施工後内覧会を行うことで、地域での広告効果をもたらすことを目的にしているケースもあります。
売れ残りを見分けるには?
1.のタイプであっても、建築途中で諸事情によりローンがキャンセルになってしまった等の事情により建築後に再販売されるケースもあり、こうした物件の中にはクオリティの高いものが少なくありません。
このように「完成品=売れ残り」というイメージを持つことは誤解であり、実際には良い物件も隠れているといえるのです。
また、複数の区画が同時に販売された多棟現場で販売当初は価格が予算より高いため諦めていたが、最後まで残っていたことで先に売れた他棟よりも割安になり、同じ物件なのに予算内で買えるようになるなどのメリットもあります。
つまり、売れ残りだからと言って悪い物件だとは限りません。自分達の条件にあった物件が一番良い物件なのです。