中古住宅を選ぶ際の「隠れた本音」(マンション編)

マンションを選ぶ際、どのような点を最も重視しますか?
一戸建てと比べた場合、マンション選びの際には「築年数」を重視して選ぶ方が多く、一般的なようです。
集合住宅の名の通り、マンションは単独での建て替えが不可能なために、購入時点での物件の価値をはかるために築年数が用いられているということなのでしょう。
確かにそれ自体は決して間違いではないのですが、実は、築年数はマンション選びの中では数ある基準のうちの一つに過ぎません。


管理体制・メンテナンス計画は重要なチェックポイント

実際、同一エリア内にある中古マンションの同じ占有面積の物件の流通価格を見ても、古い物件が新しい物件よりも高く売買されているという事例が数多くあります。では、その要因は何なのでしょうか?
それはズバリ「管理体制」なのです。メンテナンス計画 私達不動産業者が中古マンションの査定や売買をする際にも、特にチェックするポイントがあります。その中で、実際の部屋の内部のリフォーム状況については、マンションの場合は一戸建てと違い躯体を作り直す必要がないため、実はあまり重要視しません。
それよりも、本人単独では修繕できない外壁、エレベーター、配管等、共有部分のメンテナンス(及びメンテナンスの中・長期計画)がしっかりしており、修繕積立金の各戸負担額が安すぎず(安すぎると各戸特別負担額が数十万単位で別途必要になることが多い)、そして裏ワザとして賃貸として出ている部屋があれば、賃料の経緯を参考にします。賃料には売買よりも、そのマンションの人気がダイレクトに反映されるため、そのマンションの「人気安定度」を見極めるにはとても有効で簡単な手段なのです。

その他にも注意したいこと

中古マンションは引き渡し後にかかる費用も必ず購入予算を考える際に合わせて計画しましょう。
引き渡し後に建物や土地を取得するとかかる税金「不動産取得税」がかかる中古マンションもあります。一定の条件を満たす住宅は軽減措置が受けられます。軽減措置を受けるための手続きなどは都道府県によっても異なりますので、確認しておくと良いでしょう。また、室内のクリーニングやリフォームをしたい場合にも、その費用を考えて予算を計画しましょう。以前はリフォーム費用は現金で支払うのが一般的でしたが、最近はリフォーム費用も含めて借りられる住宅ローンがあるので、貯蓄が少なくてもリフォームをすることが可能です。中古マンションは住宅ローン返済や上で説明した修繕積立金のほかにも管理費、駐車場代などが毎月かかりますのでそれらの金額も確認した上で予算計画を立てておくと安心です。

このように管理体制・メンテナンス計画を確認して、予算計画をしっかり立てることで安心して生活できる良い中古マンションを見つけたいものです。